Classici giapponesi con furigana
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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――
炎の人――ゴッホ小伝――
三好 十郎
Leggi 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 104.035 caratteri · 207 schermate
モーヴ うん? 得意のミシュレかね?(立って素描の所へ来る)
ワイセ 飲んだくれだけはよけいだが、君は今、絵の良し悪しだけはわかる男だとわしのことを言った。
モーヴ 言ったがどうしたんだ?
ワイセ だから、この絵をよく見たまい。なんなら、もう一度シャッポを脱ごうか?
モーヴ (それまでニヤニヤしていたのが、素描を見るや、スッと笑顔を引っこめる)……ふん。……(ジッと見ている)
ワイセ (これも絵を見ながら)手ひどい絵だ。なんともかんとも、ひど過ぎる。
モーヴ うむ。……(ほとんど嫌悪の表情で絵を見守っている)
ワイセ 美しくもなんともない。むしろ醜悪だ。絵ではない。
モーヴ 絵ではないな。
ワイセ それでいて、この中には、何かが在る。どんなものが来てもビクともしない、恐ろしいような、何かがある。泥だらけのジャガイモか……ふん……だから、これで、絵なんだ。
モーヴ ふん。
ワイセ ゴッホ君が君の言うことを聞けば、また絵の指導をしてやると言ったが、どっちにしろ、指導などするのはやめたまい。指導してはいかん。また、指導はできないよ君には。
モーヴ どう言う意味だね、それは?
ワイセ 君は良い絵かきだ。