Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
えぼしだけのちょうじょう
烏帽子岳の頂上
窪田 空穂
Leggi 烏帽子岳の頂上 (えぼしだけのちょうじょう) di 窪田 空穂 (くぼたうつぼ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7432 caratteri · 15 schermate
られて来たのであった。私はこの思い懸けない気分に捉われて、暫くその光景を眺めつづけていた。
「とにかく、顔を洗おう。」
私はそこを離れた。そして焚火の側を過ぎって、雪渓のほうへ行った。
雪渓は、縁のところだけ雪が溶けて、浅い池のようになっていた。生えたまま枯れている草の葉や、こぼれた米などが底に見えた。手をひたすと冷たくて、まさしく冬の水だった。
焚火のところへ帰って来ると、案内は起きて、火にあたって煙草をすっていた。
「頂上へ行って来ますよ。」
「飯をしまってから入らしたほうがいいでしょう。」
案内はおだやかには云ったが、私を見上げた眼には、明らかに命令する色があった。私は黙って随わざるを得なかった。
山の食事が始まった。焚火をめぐって、土の上へ胡座をかいてする食事である。本居君と私とは適当な食器を用意することを知らなかった。二人はいつも、アルミニュームの小さな水飲で、飯も食べ味噌汁も吸うのであった。
飯が済むと、私はすぐに頂上へ行こうとした。
「行かない?」と私は横山君に勧めた。横山君はそろそろ登山家のうちへ数えられようとする人で、私たちを連れ出した人である。