Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
むめいさっかのにっき
無名作家の日記
菊池 寛
Leggi 無名作家の日記 (むめいさっかのにっき) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.441 caratteri · 43 schermate
僕は遠慮なくいいたい。世間並のお世辞をいったって始まらないから。僕は第一、あの作の主題に失望した。あれは全然借りものじゃないか。君自身、本当の君自身から出たものではないだろう。僕はあの主題を君が何から借用したかを、的確に指摘することができる。が、主題を借りたのはいいとして、あの作品の全体にわたっている低級な感傷主義は、一体なんだ! 君は高等学校の一年生時代から、思想的には一歩も進歩していないね。僕たちは、あの頃の思想からは、もうすっかり卒業してしまっているのだ。僕は君の脚本から、なんらのいいところも見出さなかった。しかし、それは恐らく僕一人の不公平な評価だと思ったので、君の脚本を桑田、岡本、杉野などにも読ませたよ。が、彼らが君の作品に下した評語は、君に知らせることは見合わせよう。それはあまりに君を傷つける心配があるからだ。で、僕たちは遺憾ながらあの作品を『×××』に載せることは見合わすことにした。君が、僕のこの苦言に憤慨して、折り返し傑作を寄せてくれれば幸いだ」
罠! 俺は確かに山野の掛けた罠に掛ったのだ! あいつは自分の華々しい成功に浸りながら、その意識をもっと高調させるために、俺を傷つけてみたくなったのだ。