Classici giapponesi con furigana
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むだい(いち)
無題(一)
宮本 百合子
Leggi 無題(一) (むだい(いち)) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 20.502 caratteri · 41 schermate
といって白い床に入ってねるんです。ローズは私の姉さんのようにして呉れます。母も許して呉れるので」
と赤い唇をうごかしながら軽くうたでもうたって居るような声音で女の体に身をよせながらその様子をしのぶような目をして話します。女は、
女「そのローズさんはどんな風をして居ますの」
小「ローズですか。そりゃあ美くしい人です。私によく似て居て目がみどりで大きく毛はほんとうの黄金でいつでも何にもしないでさげて、白い着物を着て羊の皮の靴をはいて居て声の美くしい人なんです。私の姉さんなんですもの美くしいのもあたり前じゃありませんか」
女「ほんとうにネ。これからいつまでも私の家に居てちょうだい。私はいつでも美くしいうたをうたってあなたを可愛がりましょうネ」
小さい手を力一ぱい握って瞳をかがやかしながらそう云うんでした。旅人は嬉しそうに又困ったらしく、
小「エエ居てもいいですけど私はまだ行く所があるんですもの」
女「もう行きたい所ってここより外にないでしょう。ここが貴方の来たいと思って居らっしゃった所なんですもの。これから毎日そこいら中におつれしましょう。ネ、いいでしょう。どうぞ居て下さい。