Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
えんとつとやなぎ
煙突と柳
小川 未明
Leggi 煙突と柳 (えんとつとやなぎ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3104 caratteri · 7 schermate
私は、終日雨にさらされていることもありました。また、真っ暗な晩、風に吹きつけられて、身をゆすぶられていることもありました。もし、こうして、だれもかまわんでいたら、私の体には、いくつも小さな穴があいてしまって、もはや永久に、役に立たなくなるであろうと悲しんでいました。
虫や鳥などは、私をばかにしました。鳥は、よく私の頭の上に止まって、内をのぞいて見ながら、
「こんなにきたなくては、巣も造れない。」といいました。
くもは、わがままかってに、私の内側にも、また外側にも網を張りました。もとより私に、一言の断りもいたしません。それほど、みんなは私をばかにしたのです。
そのうちに、夏もゆき、秋がきました。秋も末になると、ある日のこと、ペンキ屋がきて私を美しく、てかてかと塗りました。私は、思いがけないりっぱな着物を着たのでうれしかった。また二、三年は、どんな雨や、風にも負けないと思ったからです。
冬がくると、急に私は、人間から大事にされました。私の内部のすすや、あのくもの巣などは、きれいにはらわれたのです。それからというものは、なんという私の生活の変わり方であったでしょうか。