Classici giapponesi con furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Leggi 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.653 caratteri · 98 schermate
昨日、イの一番に芸妓を突飛ばして船尾のボートに噛り付いた釜山の署長と予審判事と検事の三人組と来ているんだ。或は一種の責任問題から、この三人が先鋒に立たされたものかも知れないがね。……その背後には慶北、全南あたりの司法官が五六名、容易ならぬ眼色を光らしている。表面は事件の善後策に関する相談と称しながら、事実は純然たる秘密訊問に相違なかったのだ。
吾輩は勿論、癪に障ったから、都合のいい返事を一つもしてやらなかった。当り前なら法律と算盤の前には頭を下げる事にきめている吾輩だったが、あの時には、前の日に死んだ友吉おやじのヒネクレ根性が、爆薬の臭気とゴッチャになって、吾輩の鼻の穴から臓腑へ染み渡っていたらしいね。
「吾輩の講演を忌避して、船遊山を思い立ったのは誰でしたっけね」
と空っトボケてやったもんだ。
すると誰だか知らない検事か判事みたような男が背後の方から、
「それでも友吉親子を推薦したのは貴下ではなかったか」
と突込んで来たから、わざとその男の顔を見い見い冷笑してやった。
「……ハハハ……その事ならアンマリ突込まれん方が良くはないですか。実は昨晩、弁護士に調べさせてみますと、友吉の前科はズット以前に時効にかかっていたものだそうです。