Classici giapponesi con furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Leggi 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.653 caratteri · 98 schermate
「……ハハア……それは惜しい事じゃったなあ。あの子供の親孝心には拙者も泣かされたものじゃったが……その肉を拙者がアルコール漬にして保存しておきたかったナ。広瀬中佐の肉のアルコール漬がどこぞに保存して在るという話じゃが……ちょうど忠孝の対照になるからのう……」
「飛んでもない。役人に見せたら忠と不忠の対照でさあ。僕を社会主義者と間違える位ですからね……ハハハハ……」
「ウン……間違えたと云やあ思い出すが、吾輩に一つ面目ない話があるんだ。あんまり面目ないから今まで誰にも話さずにいたんだが……ホラ……吾輩と君とで慶北丸の横ッ腹を修繕してしまうと、君は直ぐに綱にブラ下ってデッキに引返したろう。吾輩は沖の水舟を拾うべく、抜手を切って泳ぎ出した……あの時の話なんだ。実際、この五十余年間にあの時ぐらい、ミジメな心理状態に陥った事はなかったよ」
「……ヘエ。溺れかかったんですか」
「……馬鹿な……溺れかかった位なら、まだ立派な話だがね……」
「……ヘエッ。どうしたんですか……」
「……その小舟に泳ぎ付く途中で、何だか判然らないものが水の中から、イキナリ吾輩の左足にカジリ付いたんだ。