Classici giapponesi con furigana
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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Leggi 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 101.908 caratteri · 204 schermate
「あら、そんなうそをいうの、あたしいやだわ」
「おい房枝、なにをいっているのだ。にせ病気なんかつかわないで、お目にかかったらいいじゃないか」
「でも、でも団長さん!」と、房枝は、黒川の方に深刻なまなざしをむけた。
黒川は、房枝の目をみてうなずいた。
(そうか、そうか。あの一件のことを苦にやんでいるのか。むりもない)
団長は、房枝が、今夜の呼び出し事件のことでおびえており、だれにもあいたくないんだろうと察した。
「おいスミ枝、房枝のいうとおりにしなさい」
「え、ことわってしまうんですか。あら、おかしいわね。御祝儀がいただけるのに、房枝さんは慾がないわねえ」
「こら、なにをいう。スミ枝、早くそういってくるんだ」
と、団長が叱りつけたので、スミ枝はあわてて、そこを出ていった。
「団長さん、あたし、もうこの仕事を、やめたくなりましたわ」
「なにをいうんだ。気のよわい。このミマツ曲馬団は」
などと、黒川が歴史などをもち出して、房枝をはげましていると、そこへまたスミ枝がかけこんできた。
「あ、房枝さん。たいへん、たいへん」
「まあ、どうしたの、スミ枝さん。たいへんだなんて」
「だって、たいへんよ。