Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Leggi 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 101.908 caratteri · 204 schermate

Aozora Bunko

大きなからだの外人の男が、房枝をかるがると抱いて、車内にうつした。

車内は、りっぱであった。これはたいへんな高級車だ。座席には、すでに黒川がのっていて頭をうしろにもたせかけていた。よく見ると、黒川の頭は、ハンケチで結わえてあり、その一部には、赤い血がにじみだしていた。

「あっ、黒川さん。けがをしたのね。しっかりしてよ、ねえ黒川さん」

房枝は、黒川をゆりうごかした。

すると黒川は、ちょっと、からだをうごかし、苦しそうに眉をよせたが、

「房枝、早く下りよう」

と、うわごとのようにいった。

「え、下りるの」

房枝が、黒川のことばをあやしんで、といかえしているとき、座席に、例の外人の婦人が入ってきて扉をしめた。それから、大きなからだの男の外人は、運転台にのって、扉をばたんとしめると、エンジンをかけた。

「おい、房枝。早く下してくれ」

「まあ、あなた、興奮してはいけません。しずかになさい」

房枝が、なにかいおうとしたが、その前に婦人がひきとって、黒川をなだめた。

この二人の外人は、だれであろうか。ふしぎともふしぎ、運転台にいるのは、背広姿になってはいるが、雷洋丸にいたときは牧師の服に身をかためていた師父ターネフであった。