Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ばくやくのはなかご

爆薬の花籠

海野 十三

Leggi 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 101.908 caratteri · 204 schermate

Aozora Bunko

右足が、またのあたりから足首まで、板片をあて、繃帯で、ぐるぐると、太くまいてあった。

「曾呂利本馬さん。手を貸してあげましょうか」

通路で、房枝が向こうから駈けてきて、その足のわるい青年に、こえをかけた。曾呂利本馬という妙な名が、その青年の芸名だった。

「なあに、大丈夫」

と、曾呂利青年は、うなずき、

「ねえ、房ちゃん、いつもいうとおり、僕なんかにかまわないがいい」

そういって、彼は、あぶなっかしい足どりで、食堂の入口をまたいだのだった。

この気の毒な曾呂利青年を、房枝がなにかと世話をしてやると、そのたびに、トラ十が、目をむいて、口ぎたなく叱りつけた。

(おい房公。お前、手を出すな。その曾呂利本馬てえ野郎は、正式の団員じゃないぞ。メキシコのどぶ川の中で、あっぷあっぷしていた奴を、おせっかいの団長が、えりくびとって引上げてやったのさ。それからこっち、いつの間にやら、ミマツ曲馬団のすみっこで、こそこそうごめいている奴さ。とんちきな芸名までもらいやがって、歯のない牝馬のうえにのっかったと思うと、もうあれ、あのとおり、自分の足を、ひんまげてしまった。ざまあみろというんだ。