Classici giapponesi con furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Leggi 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.018 caratteri · 109 schermate
と近藤はにやり笑って岡本の顔を見た。
「至極賛成ですなア、主義でないと言うことは至極賛成ですなア、世の中の主義って言う奴ほど愚なものはない」と岡本はその冴え冴えした眼光を座上に放った。
「その説を承たまわろう、是非願いたい!」と近藤はその四角な腮を突き出した。
「君は何方なんです、牛と薯、エ、薯でしょう?」と上村は知った顔に岡本の説を誘うた。
「僕も矢張、牛肉党に非ず、馬鈴薯党にあらずですなア、然し近藤君のように牛肉が嗜きとも決っていないんです。勿論例の主義という手製料理は大嫌ですが、さりとて肉とか薯とかいう嗜好にも従うことが出来ません」
「それじゃア何だろう?」と井山がその尤もらしいしょぼしょぼ眼をぱちつかした。
「何でもないんです、比喩は廃して露骨に申しますが、僕はこれぞという理想を奉ずることも出来ず、それならって俗に和して肉慾を充して以て我生足れりとすることも出来ないのです、出来ないのです、為ないのではないので、実をいうと何方でも可いから決めて了ったらと思うけれど何という因果か今以て唯った一つ、不思議な願を持ているからそのために何方とも得決めないでいます」