Classici giapponesi con furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Leggi 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.018 caratteri · 109 schermate
「いったい君はどうしたというんだ」と漸とのことで声を出す。それから話して一時間も経つと又喫驚、今度は腹の中で。「いったいこの男はどうしたのだろう、五年見ない間に全然気象まで変って了った」
驚き給うな源因がある。第一、日記という者書いたことのない自分がこうやって、こまめに筆を走らして、どうでもよい自分のような男の身の上に有ったことや、有ることを、今日からポツポツ書いてみようという気になったのからして、自分は五年前の大河では御座らぬ。
ああ今は気楽である。この島や島人はすっかり自分の気に入って了った。瀬戸内にこんな島があって、自分のような男を、ともかくも呑気に過さしてくれるかと思うと、正にこれ夢物語の一章一節、と言いたくなる。
酒を呑んで書くと、少々手がふるえて困る、然し酒を呑まないで書くと心がふるえるかも知れない。「ああ気の弱い男!」何処に自分が変っている、やはりこれが自分の本音だろう。
可愛い可愛いお露が遊びに来たから、今日はこれで筆を投げる。
五月四日
自分が升屋の老人から百円受取って机の抽斗に納ったのは忘れもせぬ十月二十五日。事の初がこの日で、その後自分はこの日に逢うごとに頸を縮めて眼をつぶる。