Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いちろうじん
犬田卯短編集二
犬田 卯
Leggi 犬田卯短編集二 (いちろうじん) di 犬田 卯 (いぬたしげる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.383 caratteri · 103 schermate
と罵られたばかりか、近頃ことに酒などを覚えて意地悪を言うようになった彼の口から、さらに、「貴様らなんかにこれから一文だってやることだねえから……銭ほしかったら女中奉公にでも出ろ、二十三にもなりやがって、いつまで兄貴のすねかじっているんだ」と慰めるどころか反対にますますひどくやられたのである。
平常なら「兄らも何だか、二十七にもなってまアだ嬶も持てねえで。……」としっぺ返しをするところだったが、その元気もなく、ただ悔しさでいっぱいの彼女だった。そしてその悔しさも兄貴から痛いところをやられたからというよりは、本当に自分はぼんやりの抜け作なのだろうかという反省から来る悔しさが先に立った。うっかりぽんのぼんやり者でなければ、何で半月がかりでためた金などなくすものか、兄貴のいうように、自分は白痴のようにだらだらと国道を歩いて行ったに相違ないのだろう。自分自身ではそんなつもりはなくとも、とうに世間では自分をぼんやりのうっかりぽんであると内奥を見抜いてしまっているのかも知れない、だからこそ二十三になる今日まで――農村の習慣として女は二十歳をすぎれば婚期おくれの烙印を捺される――誰も嫁にほしいと言ってくれる者がないのかも知れない。