Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
きょうじんはわらう
狂人は笑う
夢野 久作
Leggi 狂人は笑う (きょうじんはわらう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.853 caratteri · 26 schermate
そうしてその白湯を凝りに凝った茶碗に注いで、上から白紙の蓋をして、その上に、黒い針みたような崑崙の緑茶を一抓みほど載せます。そうしてその白紙の蓋がホンノリと黄色く染まった頃を見計らって、紙の上の茶粕を取除けると、天幕の中に進み入って、安楽椅子の上に身を横たえた富豪貴人たちの前に、三拝九拝して捧げ奉るのです。
富豪貴人たちはそこで、その茶器の蓋をした白紙を取除いて、生温い湯をホンノ、チョッピリ啜り込むのです。むろん一口味わった時には、普通の白湯と変りが無いそうですけれども、その白湯を嚥み下さないで、ジッと口に含んだままにしていると、いつとはなしに崑崙茶の風味がわかって来る。つまり紙の上に載っていた緑茶の精気が、紙を透した湯気に蒸されて、白湯の中に浸み込んでいるのだそうですが……。
……ドウデス。ステキな話でしょう。それはもう何とも彼ともいえない秘めやかな高貴な芳香が、歯の根を一本一本にめぐりめぐって、ほのかにほのかに呼吸されて来る。そのうちにアラユル妄想や、雑念が水晶のように凝り沈み、神気が青空のように澄み渡って、いつ知らず聖賢の心境に瞑合し、恍然として是非を忘れるというのです。