Classici giapponesi con furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate
これは大方手がかりになると思うて何処かへ隠いてしもうた物と睨んどるが、しかし又、万一そうとすればこの一条は、よっぽど深う、巧みに巧んだ仕事で、もちろん尋常の試し斬りや何かじゃない。事によるとこれは福岡中の目明を盲目扱いにした大胆者の所業ではないかと気が付いたわい」
「エライ、エライ。そこまで気が付けば今一足で下手人に手がかかる。さすがは博多一の目明の良助さん」
「おだてなさんな、面目ない。アンタの見込みはドウかいな」
「アンタの事なら隠す事はない。洗い泄い話してみるけに、まあ聞いてみなさい。あの朝は酔い醒めで、暗いうちから眼が醒めておったものじゃが、あの辺は知っての通り森閑と静まり返っておるのに、足音一つ、人声半分聞かんじゃった。それにあの森の奥の方角で、何とも知れぬ気合いの声がタッタ一声「エイッ」と聞こえただけで、アトは又森閑としてしもうたけに、不思議な事と思うてソロソロ起上って、あの墓所まで来てみると、思いもかけぬ無残い姿の仏様じゃ。しかも死に胴を斬った証拠に血が出ておらん。アンタもそこに気が付いて口の中を覗いてみなさったものじゃろうが……感心感心……一度、痕跡も残さずに拭い上げた口の中の黒血の残りが、斬られて投棄てられる拍子に、仏様の咽喉からセグリ上げて来ようなぞとは閻魔様でも気が付かん事じゃろう。