Classici giapponesi con furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Leggi 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.418 caratteri · 79 schermate
そげな理由でお熊さんがアラレもない賭博を打つ……壺を振るらしいと言う見当がアラカタ付きますると、私も実のところ胆を潰しました。これは本職の嫁取婿取の仲立商売から申しましても容易ならぬ聞込みと存じましたので、なおも念を入れて蔵元屋の塵埃箱を掻き廻いておりますと、去年のちようど今頃の事で御座いましたか、或る日思いがけなく人間の歯の痕跡の付いた象牙の骰子の半分割れが出て参りました」
「歯型の付いた骰子の片割れ……ふうむ」
「さようで……それを見ますと私は他所事ながらドキドキ致しました。これは然るべき本職の博奕打が、お熊さんの振る骰子に疑いをかけて、あとでコッソリ噛み割ってみたものに相違ない。これは捨てて置かれぬ。お熊さんの生命は元よりのこと、蔵元屋の身代がガラ潰れのキッカケになろうやら知れぬ……と心付きましたけに、前にも申しましたお熊さんの乳母でモウ四十を越いたお島と言う中婆さんで御座いますが、それを露地の奥の暗がりへ呼出しまして突込んでみますると、気絶する程の魂消げようでガタガタ震い出しまして、どうぞこればっかりは……と手を合わせての頼みで御座います。お嬢様の生命に拘わっても言われぬと言う固い口ぶりで……ヘイ」