Classici giapponesi con furigana
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ねことしょうぞうとふたりのおんな
猫と庄造と二人のおんな
谷崎 潤一郎
Leggi 猫と庄造と二人のおんな (ねことしょうぞうとふたりのおんな) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 68.020 caratteri · 131 schermate
それに福子の父親迄が、そうすれば娘の身が固まるし、甥の一家を救ってもやれるし、双方のためだと考えたのが、おりんの工作に油を注ぐ結果となった。
それ故福子が庄造と出来てしまったのには、父親やおりんの取り持ちがあったに違いないのであるが、一体そんなことがなくとも、庄造は割りに誰にでも好かれるたちであった。別に美男子なのではないが、幾つになっても子供っぽいところがあって、気だてが優しいせいかも知れない。キャディーの時代にはゴルフ場へ来る紳士や夫人たちに可愛がられて、盆暮の附け届を誰よりも余計貰ったし、カフェエなどでも案外持てるので、僅かなお金で長く遊んで来ることを覚えてしまい、そんなところからのらくらの癖がついたのだった。が、何にしてもおりんから云えば、自分がいろいろ細工をしてやっと我が家へ迎え入れる迄に漕ぎ付けた、持参金附きの嫁御寮であるから、尻の軽い彼女に逃げられないように、忰と二人で精々機嫌を取らなければならない訳で、猫のことなどは勿論始めから問題でなかった。いや、実を云うと、おりんも内々猫には閉口していたのであった。元来リリーと云う猫は、神戸の洋食屋に住み込んでいた庄造が帰って来る時に連れて来たのだが、これがいるために家の中が汚れること夥しい。