Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 174.521 caratteri · 344 schermate

Aozora Bunko

国はわたしとの暮しではいろいろ辛棒して書生っぽにしているから、愛妻御帰館で、気持の要求がぐっと殖えるのでしょうね、食事にしろね。それに咲の来ている気分にしろ、察しのつくところもあるわけでしょう、だから何だかごたごたになってしまうのよ。わたしだったら、と思うから、ごたつきについては敬意を表しておくの。だって、そうでしょう? 眼が一つのものからはなれやしないでしょうと思います。オヤ、見なくては。おひると朝けんたいの、メリケンコの妙なものをやいているのよ、ストーヴのところのガスで。こうやって書き乍らやくと急がないから、きっとよく出来るでしょう、どれ、どれ。

成程成功よ、大いにふくらんで狐色になりました。これは、その昔ホットケークと呼ばれたものの同族ですが、牛乳ナシ、玉子ナシ、バタナシ。ナシナシづくしのふくらし粉一点ばりのやきものです、さとうナシですしね。でもふくらめばいいわ、にちゃつかないから。

鏡で見たところ、きょうの頬っぺたは、きのうより幾分ましになりました。きのうかえりに見たら、まだ洗ったり薬つけたりしなくてはならない由です。どうしようかと考え中です。