Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 174.521 caratteri · 344 schermate

Aozora Bunko

おっしゃっていた本、宮川何とかいう人のは、厖大なばかりでインチキ本の由、間違いも少くない由です。『結核の本質』という病理と細菌の専門家の書いた本でよむべきのがあるそうで、入手次第お送りいたしましょう。あの御愛読の『結核』教養文庫、あれは名著だそうです。あんな姿をしていて名著だというところに、何とも云えないいいところがありますね。

きょうは、今迷っているところなの。きょうのうちに外出して、果しておいた方がよい用事が二つばかりあります、あした午後はお客でつぶれてしまうから。だが、朝早くから大さわぎして、お握りこしらえて出してほっとしたところだもんで、あついし、出かけるのも何となし進みません。もとだと、夜平気だったし、心持よかったけれども、今、夜はこわいし。どうしましょうね。行った方がいい? なまけてしまって、あした? でも困るわね、あしたなんて。くさってしまうものがあるのだから。くさらないうちに届けなけりゃいけないのよ。あああ、チン(犬)がもうすこし馬琴風の神通力をもっていて、首からザルでも下げて用足ししてくれるといいのだけれど。八犬伝とまでは行かなくて結構ですから。