Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 174.521 caratteri · 344 schermate
スターリングラードもああやって歩いた広い通りなんか今どこにもなくなったでしょうし。自分で創り自分でこわしてゆく胆っ玉の太さいかがでしょう、この頃わたしはその点でああ人間よ人間よとうなります。決して哲人のように人間は永遠に愚者也などと思いません。但、こういう胆っ玉の太い、憎々しいほど生きる力のあるものだからこそ、一人の人間の生命が六七十年以上あったらたまらないし、なくて自然と思います。自分は希わくば、そこいらで一遍死んで又生れかわりとうございますが。そして、この創造と破壊の猛烈なテムポにつれて、いつの時代も必ず人々の一生は短縮され、そのテムポにふさわしい、過去を知らぬ世代の大量的代謝が行われます、これも意味ふかいことです。こういう代謝によって、歴史は流血の腥さに痛まないで(其を経験しない人々によって)歴史的業績の純理的継承をして、そして、より高まるのです。もしすべて経験した人々がすべて不死であり、彼等の肉体的惨苦をくりかえし物語るのであったら、よしや其は最も光栄ある事業であるとしても、人間は動物的本能からそれにおびえるでしょう。怯懦となるでしょう、度々ストライキして遂にダラ幹となる市電の古い連中のように。