Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.583 caratteri · 240 schermate
本月中にはお目にかかりましょうね。呉々もお大事に。
七月九日 〔網走刑務所の顕治宛 福島県郡山市開成山より(封書)〕
七月九日
おひるごろ炉辺に坐っていたら「郵便が来ました」「はい、どうも御苦労さま」というのが、うしろできこえました、わたしは、「遊歩場の楡樹」をよみかけて居りました。すると、咲が、はい、はい、はいとヒラヒラさせてもって来てくれたのが、七月三日づけのお手紙でした。本当にありがとうね。
新しいようなさきの堅そうなペンで書かれた字を、うちかえしうちかえし拝見いたしました。そちらが番外地というのは愉快ね、その上は何と読むのでしょう、三眺 ミナガメというの? それともサンチョウ? 三眺めらしいわね、一度で足りず三度も眺め、しかも飽きないというわけでしょうか。いよいよ愉快ですね、三眺めの番外なんて、健之助に云わせると全くシュテキ(素敵)だネエだと大笑いです。健之助はイイネエ! という、いかにもよさそうな感歎の表現とこのシュテキだネエを知って居ります。
夜八時頃の上野、ひどかったでしょう? あの広いところに一杯の人々とその気分。成程とお思いになったでしょうと思います。