Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.583 caratteri · 240 schermate

Aozora Bunko

十枚も送っておきましょうね。

連絡船についての御注意特別ありがたく頂きました。自分でも一番気になって居りました。御承知の通り、わがこゝろ 雲のごと 天かけれども 身は あはれ金槌。ですものね。必ず昼間にいたしましょう。万一ユリがゆくときではなく。きっと。この海をわたるときユリは大蛇よ、こわいでしょう。太ったゆっくりした大蛇を思うと、凄味がなくて笑えるばかりね。あなたも、ちがったところで、そんなおろちを御覧になるのもわるくないでしょう? おろちのうれし涙ってあるでしょうか。「古事記」の語りてはそういう愛すべきおろちは存じませんでした。

七月十日 〔網走刑務所の顕治宛 福島県郡山市開成山より(レスリー筆「黙想」の絵はがき)〕

きょうは壕入りがいそがしい日です。こちらは小さい子や動けない子がいるので鳴動的ですが、全体から見ると、こわさは林町とくらべものになりません。小包をその合間にこしらえます。中華国語、三省堂日本地図・農民それに封緘十、一銭二十枚、二銭十九枚(これしかなかったのよ)村の司祭[自注16]はかりたと思ったのにありません。それにこうして見ると何と僅かの本でしょう。