Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.583 caratteri · 240 schermate
このことは、頻りに考えているのよ、疎開の先をきめる上にも。開成山へ行くのは一番すらりとした道です。しかし、あすこには行きしぶります、わたしまであっちにかたまってしまうというのは、いいこころもちがいたしません。汽車が通じないものとして考えなければなりませんものね。あすこから往復も出来ないと見るべきです、現在もう、そうなのですから。ずっとずっと遠方だって、事情が何とかなれば、行ききりだっていいと思うわ。そちらでの生活が何とかなる見とおしさえつけば。東京との連絡は絶えますし振替とか為替はきかなくなりますし金銭そのものが大いに変化いたしましょうし。どうかいい智慧を拝借。あらゆる面で旅行はむずかしくなり停滞してしまうのではないかと気にかかって居ります。疎開荷物でさえ、今たのんだら倉庫で二三ヵ月の由です。人を運ぶのも、なかなかのようよ。人には人がいります。その人が不足していて。だからわたしも案外東京ぐるりでの生活が継続するのではないかと思います。先ず第一段として、旧市内より外に暮すところを見つけようと思いますが、それもつまるところ、ここがやけてからのことでしょうね。