Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 374.755 caratteri · 745 schermate
それでもしっかりして一言の愚痴が出ません。立派なものです。かえるとき私は、御気丈だからよけいなことは申しあげませんが本当にお大切に、といって来ました。本年じゅういかがかというのは出たら目でなく感じました。待つ時間といえば一ヵ年と一ヵ月ですから。秋になって又上りますといって来ました。
御隠居様になって居られない条件が、ああやってまだあの老夫人を動かしているのです。おじい様は口でいろいろ小言だらだらでも、やはり奥さんを柱として居られる。窓をあけようとしているのを、お前はあぶないから人にさせろと云ったりしている様子は、なかなか心にのこる情景です。なるたけ見舞ってあげたいと考えました。
芝の方の弁護士の方は旅行中、二十三四日以後に会うことにしておきましたから、どうぞそのおつもりで。それから二ヵ月ぶりで栄さんのところへ行って夕刻夕立の中をかえって来たら(ぜいたくをしてタクシーで)何だか苦笑してしまいました。丸善から三月二十二日づけ御注文のペンギン Book 二冊といって通知が来ているのですもの。けさあやまったのに損をしてしまった、と思って全く可笑しくひとり笑いました。