Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ごくちゅうせいかつ
獄中生活
堺 利彦
Leggi 獄中生活 (ごくちゅうせいかつ) di 堺 利彦 (さかいとしひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.443 caratteri · 31 schermate
その混雑の有様、面白くもあれば、おかしくもある。中には「いつつかまった」と問うから、「つかまったことはありません」と答えると、不思議そうな顔をして解しかねているのもある。すべてが泥棒扱いだから堪らない。
褌、靴下、風呂敷、ハンケチ、銀貨入りの小袋、ボロボロの股引など、それはそれは明細なことで、人の頭の一つや二つぐらい平気で擲るくせに、事いやしくも財物に関するときは、一毫の微一塵の細といえども、決して決して疎略にはせぬのである。財産神聖の観念はずいぶん深くしみこんだものだ。瘤の一つ二つや血の二三滴より、葉書一枚、手拭一筋の方が余程彼等には重大に感ぜられると見える。
それから柿色の鼻緒のついた庭下駄をはかせられて外に出ると、「そこにシャガンで待ってろ」という命令が下る。暫く待っていると、今度は「立て」「進め」という命令が下る。二足三足進むと、「待て待て、帯の結びようが違う」と叱られる。謹んで承たまわるに、帯は蜻蛉に結んでそしてその輪の方を左に向けるのだとのこと。ヤットそれを直してまた行きかかると、「オイオイ手を振ってはイカン」とまた叱りつけられる。諸君試みにやってごらんなさい、手を少しも振らせずに歩くのは非常に困難なものであります。