Classici giapponesi con furigana
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げんじつのひつよう
現実の必要
宮本 百合子
Leggi 現実の必要 (げんじつのひつよう) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4068 caratteri · 9 schermate
そもそも、インフレーションの原因は厖大極まる軍事費のおかげである。当時の代議士たちは、議会の白い建物の中で、一人のこらず夢のように巨額な軍事予算に賛成の手をあげて来たのであった。
国民経済は全くうちこわされ、各家庭の経済は、ひどいやりくりももうこれぎりという際まで来た。モラトリアムが、インフレ防止の非常措置として布かれた。モラトリアムは物価との睨み合わせで、はじめて本当にものを云うのである。ところが、三月に入ってから、あらゆる物価は騰げられた。配給の米、醤油、そういう基本になる生活物資が約三倍になった。省線の二十銭区間は六十銭となり、四十銭で勤められた同じ距離が、一円二十銭かかるようになった。電車・バスも、うっかり乗れないものになって来た。電燈料、ガス代、水道料、これらもひどく高くなる。二倍どころでなく上る。いくらかやすくなったのは魚類で十五円のものが十円になった程度である。政府と最も近い関係にある面での物価が、三倍からそれ以上につり上げられて、逓信院ではハガキ二十五銭、封書五十銭にしようとしている。
これらは、実におどろくべきことである。人民の使える金は、「五人家族五百円標準」