Classici giapponesi con furigana
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びわでん
琵琶伝
泉 鏡花
Leggi 琵琶伝 (びわでん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.081 caratteri · 24 schermate
だからね、私にどんなことがあろうとも叔母さんが気にかけないように。」
と謂う折しも凄まじく大戸にぶつかる音あり。
「あ、痛。」
と謙三郎の叫びたるは、足や咬まれし、手やかけられし、犬の毒牙にかかれるならずや。あとは途ぎれてことばなきに、お通はあるにもあられぬ思い、思わず起って駈出でしが、肩肱いかめしく構えたる、伝内を一目見て、蒼くなりて立竦みぬ。
これを見、彼を聞きたりし、伝内は何とかしけむ、つと身を起して土間に下立ち、ハヤ懸金に手を懸けつ。
「ええ、た、た、たまらねえたまらねえ、一か八かだ、逢わせてやれ。」
とがたりと大戸引開けたる、トタンに犬あり、颯と退きつ。
懸寄るお通を伝内は身をもて謙三郎にへだてつつ、謙三郎のよろめきながら内に入らんとあせるを遮り、
「うんや、そうやすやすとは入れねえだ。旦那様のいいつけで三原伝内が番する間は、敷居も跨がすこっちゃあねえ。断て入るなら吾を殺せ。さあ、すっぱりとえぐらっしゃい。ええ、何を愚図々々、もうお前様方のように思い詰りゃ、これ、人一人殺されねえことあねえ筈だ。吾、はあ、自分で腹あ突いちゃあ、旦那様に済まねえだ。