Classici giapponesi con furigana
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びわでん
琵琶伝
泉 鏡花
Leggi 琵琶伝 (びわでん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.081 caratteri · 24 schermate
……」
叔母は涙の声を飲みぬ。
謙三郎は羞じたる色あり。これが答はなさずして、胸の間の釦鈕を懸けつ。
「さようなら参ります。」
とつかつかと書斎を出でぬ。叔母は引添うごとくにして、その左側に従いつつ、歩みながら口早に、
「可いかい、先刻謂ったことは違えやしまいね。」
「何ですか。お通さんに逢って行けとおっしゃった、あのことですか。」
謙三郎は立留りぬ。
「ああ、そのこととも、お前、軍に行くという人に他に願があるものかね。」
「それは困りましたな。あすこまでは五里あります。今朝だと腕車で駈けて行ったんですが、とても逢わせないといいますから行こうという気もありませんでした。今ッからじゃ、もう時間がございません。三十分間、兵営までさえ大急でございます。飛んだ長座をいたしました。」
謂うことを聞きも果てず、叔母は少しく急き込みて、
「その言は聞いたけれど、女の身にもなって御覧、あんな田舎へ推込まれて、一年越外出も出来ず、折があったらお前に逢いたい一心で、細々命を繋いでいるもの、顔も見せないで行かれちゃあ、それこそ彼女は死んでしまうよ。お前もあんまり察しがない。」
と戎衣を捉えて放たざるに、謙三郎は困じつつ、