Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate

Aozora Bunko

この先、すら/\と事が運ぶと思ってもそりゃ危いものだよ。世の中には傍からのやっかみということもあれば、意地悪るということもある。油断をしたら失策るよ」

万一、そういう場合の用心にも、既に事がこゝまで運んだ以上、おまえさんも抜からず、転んでも只は起きない、相手の胸倉だけはもうちゃんと掴えているんだろうね。いざというとき、たゞおっぽり出されの、あばよで塩花を撒かれてしまうんではつまらないよ。はい、さようでございますかで、すご/\引っ込むような不様なことにしないだけの確っかりしたものを相手からは、もう掴んでいるだろうねと言いました。

わたくしは、母の例のが始まったと思いました。それでいつもながら少し揶揄い気味に、

「転んでも、たゞでは起きない相手の胸倉って何よ」

と恍けて訊いてやりますと、母は今度は両袖の口を指先で掴んで背中が痒いように左右に引いて、上体をやけのように身揺ぎ一つさせると同時に、

「お巫山戯でないよ。話は真面目なんだよ。へん、いくら、おまえさんが恍けたって、ちゃんとおっかさんには判ってるのだから。ご覧なさいな、さっき、あちらでちょっと若旦那に合ったが、どうです、あの若旦那の様子ったら、まるでそわ/\して落付きのない形ったらありゃしなかった。