Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
しかしヒントは先生から得たものにしても、これだけ真剣に考えを自分で固められたのは葛岡がやっぱり四囲の事情による迫られた苦しい体験によることを察して、
「先生もそうかも知れないが、あんたも偉くなってよ」と、葛岡に慰めの言葉をかけました。
まわりを見ると、食堂の客はとっくに演芸場の方へ戻ってしまい、あからさまに照り下すシャンデリヤの下にはテーブルの白布の上に花差しの花がぬい/\と眼立って立っているだけになっています。
わたくしたちの話の間に、さきほどからもう二度ほども寮のおきみが食堂の入口のところまで覗きに来て、たぶん池上に命ぜられたのでしょう、監視やら帰宅の督促やらの意味を籠めて「うちのお風呂が沸きましたから、お嬢さまに、お話しが済み次第、直ぐお帰りになるように」とウエーターに取次がせては帰りました。
わたくしは、この部屋にもこれ以上居づらい気がしましたし、うっかりすると、おきみにまた来られそうなので、急いで勘定を済して立上り、
「出て、そこいらを少し散歩しましょう。そして、また、話しましょうよ」と葛岡を促し、倶楽部から表へ出ました。
星の潤んだ晩春の夜です。