Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
あなた、行って見てもいゝですが、ばあさんの部屋はきれいに片付けられていま魔除けの鍾馗さまの人形が一つ赤鬼をひっ掴んで八方を睨んでるだけでさ」
夜の八時過ぎになるのに母はなか/\戻って来ませんでした。旅の疲れもあり、その上、酒のほろ酔いが出て、わたくしは眠くなって来ました。そこでわたくしは、一通りのことなら誰人の調法にも親切に身を入れて加担人になるこの番頭が頼み易く思われるので、いまからわたくしのためにお風呂を沸して呉れるよう頼みました。
嘉六は、またも、ちっ、ちっ、ちっ、と笑って、
「早速、御用命を仰せ付かりましたな。いや、よく似てなさる、私の逃げた嬶も、あっさり人をよく使う女でした」
わたくしはその湯の沸く間、二階の自分の部屋で一寝入りして来ると立上りました。すると嘉六はわたくしを呼び止めて振返えらせ、
「始めにお話しとくのを忘れましたが、あなたの捜索のことやら、それにばあさんが歿くなって家が寂しいことになるので、自分はこちらのおふくろさんのお勧めにより、当分、こちらに引移ることになりました。どうぞよろしく」
と言いました。
「あなたのお部屋を拝借して荷物なぞ置いてありますが、決してお気兼ねなく、大事なものなぞは一つもござんせんから――」