Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
と悔みのようなことを言って絹一匹金一封を添えたものを置いて帰りました。
わたくしはなお母の家に在って、心の底の流れは河沿の菰の上の、土に憩う乞食の安けさに惹かれながら、まわりの都会生活の営々の気に煽られると、その流れを堰く網代木のように女の腕一つで見事自分の糊口をしてみようという意地も張りも逆立って参ります。そうかと思えばもう少し池上をあやなし返し、また自分の背負い荷になっている葛岡の生活も保証させ自分も楽々と栄耀栄華に飽こうかなど思う捨鉢な慾も出て参ります。毎日迷ったり気が散ったりまるで取りとめがありません。けれども迷っても気が散ってもくさ/\するというようなことはございません。そういうことでくさ/\するのはまだ自分を纏めて行き度い我という一筋の著きものがあるうちのことでもございましょう。娘の若い身空で要領の得ない苦労をしてしまって、安宅先生がなってしまわれたとは別様の意味での骨身がばら/\になり、旅路の憂さに処女性まであっさり抛った今では、迷えば迷いっぱなし、気が散れば気が散りっぱなしで、そうなった自分を、人が揉み捨てた懐紙の風に煽られているのを眺めているように軽く自分で眺め遣るだけでございます。