Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
政党方面にも関係して若い癖に地方政界のボスのような形になっていた。訴訟沙汰が常に絶えなかった。繁司は背が低いが肩幅の広い敏感で肚の太いところがあった。本家の弥太郎翁の社会的勢力はこの新家の総領息子に移りかけていた。
次男の啓司はインテリ風の青年で主に東京にいて学校生活の経路に入っていた。三男の常司は何処か平凡の非凡というような点がありつゝ無邪気な子供で村の農民の子供たちの中に入って遊ぶのを喜んでいた。
実際は何もかも繁司の時代になっていた。で老年の忠一が女に費う金ぐらいは新百瀬の家の身上に何の影響もなかったし、周囲の連中も、あの律義まっとうの忠一にそういう仕業があるのを彼に人間味でも見付け出したように軽蔑しながら一種の親しみを持った。
忠一は女の言うまゝに東京の場末の繁華地に小料理屋を出さしてみたりF――町の遊廓の店で空いた家の譲受けを交渉したりしていた。そのうち彼は病気にかゝった。何の病気とも判らないが足腰が不自由になった。町の噂では女から悪い病を伝染されたのだと言っていた。忠一は医者廻りをしたり温泉場へ行ったりして、足腰は不自由のまゝ固まってしまったが、女は小料理屋の店を居抜きで人に売渡してしまって料理人と駈け落ちしてしまった。