Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
中兄に訊かれて小合い溜めの家々を廻って、午後の土手普請の女子青年団の狩出しに行くのだと答えました。
中兄の啓司はこの弟が好きでした。無口で快活でとき/″\瓢軽なことを言います。薄桃色にやゝ青味のさしているいゝ身体をして胸の筋肉なぞは希臘彫刻のように括れています。小さいときから村の子供の中に混って遊ぶのが好きで啓司のいつもの話に彼が高等小学へ通う時分、小川の掻い掘りをしている泥だらけの子供を見て、中に似たような子供がいると思って気をつけてみるとそれは大概常司だったそうです。
長兄の繁司も中兄の啓司も今では末弟の常司に何一つ立入った話をしない風があります。兄等がそういう話をしようとすると、する方が却ってどきまぎしてしまうような常司に生れつき籠ったり蟠ったりした話しつきを弾ねつける性質があります。たゞ常司々々と言って二兄は彼を愛しました。
彼は中学校を出て私立大学の予科へ入り、相撲だの水泳だのゝ選手をしていましたが、ふいと止めてしまって村へ帰って郷土語を語り、郷土に馴染んでその日を暮し出しました。町にはいろ/\の出来事があって権勢家の長兄の繁司の手を煩わしました。