Classici giapponesi con furigana
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せいぜんしんごのこと
生前身後の事
中里 介山
Leggi 生前身後の事 (せいぜんしんごのこと) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.804 caratteri · 83 schermate
芸風もあるし覇気もあるし、殊に国定忠治の中気の場、召捕の場の刀を抜かんとして抜き得ざる焦燥の形などは却々うまいものであった、ただ芸風に誇張と臭味とが多少つき纏っていることは素人出身として無理もないと思われる位のものであった、併しこの一座存外によく演りは演るが、東京の芝居見物には殆んど全く馴染が無い、そこで客足の薄いことは全く気の毒でもあり、会社の女工と覚しいようなのを大挙入場させたりして穴埋をするような景気であったり、十数人の見物しか土間にいなかったりというようなこともあった、その帰り途に横浜でやった時の如きは四五人の見物しか数えられない有様でてれ隠しにテニスか何かをやって誤魔化したというような事実話もある、然しこれは彼及び彼一座の恥でもなければ外聞でもない、如何に相当の実力がありとはいえ顔馴染の無い土地へ来ての全く素人出の旗揚げでは無理のないことでもあるそうして大阪へ帰ったが、次に東京へ乗り出すには是非とも別の看板が必要である、いや別の看板がなければ再びは乗り出せないのだ、如何に乗り出したくても興行主が承知する筈はなかった