Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たばたのきしゃそのほか

田端の汽車そのほか

宮本 百合子

Leggi 田端の汽車そのほか (たばたのきしゃそのほか) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8507 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

丹念に、のこった部分につづく地域から被害をうけて、レイダアと云われる機械の精密さをおどろかされた。幾回かの襲撃の間に、うちのぐるりもひどくやられて、唐子の前髪のように動坂のところから団子坂にかけて浅い奥ゆきが残った。

動坂の上にたって今日東の方を眺めると、坦々たる田端への大通りの彼方にいかにも近代都市らしい大陸橋が見え、右手には道灌山の茂みの前に大成中学校の建物が見える。それにつづいて上野の森がある。

焼けなかった頃の動坂は、こまかい店のびっしりとつまったひろい石じき道の坂であった。

その、もう一つ前の動坂は、私たち本郷辺の子供らになじみのふかい動坂で、坂の幅はもっともっとせまく、舗装もしてない急な坂だった。動坂を下りて、ずっとゆくと、二股になった道があって、そこに赤い紙をどっさり貼りつけられた古い地蔵さんの立っている辻堂があった。田端の駅へゆくときは、その地蔵のところから左へとって、杉林などが見えるところから又右へ入って、どうにかしてゆくと、忘れられない急な切どおしの坂があった。右側が崖で左は平らで梅が咲いたりしている大根畑だった。その崖についてゆくと赭土の高い切りどおしで、子供の身たけでは大変高く感じられた崖が左右にあった。