Classici giapponesi con furigana
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ばんちょうさらやしき
番町皿屋敷
岡本 綺堂
Leggi 番町皿屋敷 (ばんちょうさらやしき) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.494 caratteri · 67 schermate
雄々しい気性で生きているせいか、真弓は昔のままにすこやかであるらしく見えた。
「久しゅう逢いませぬ。月日は早いもの、もう足かけ五年になります」と、真弓は甥の顔を懐かしそうに眺めた。「苦労でもあるかして、顔も見違えるように窶れました。但しは所労か」
なまじいに優しくいわれるのが、今の播磨には辛かった。彼は破れた畳に手をついて無沙汰の詫びをいった。
「伯母様を始め、伊織助夫婦の衆の御安否をうかがいとうは存じながら、何分にも勘当の身の上で、おのずと閾も高うなりまして……」
「勿論のこと。一旦勘当したお身を屋敷へ寄せることはなりませぬ。無沙汰はたがいでいうことはない。その伯母が今夜押掛けて来たのはほかでもない」と、いいかけて真弓はあたりを見廻した。「屋敷内もひどく荒れ果てましたな。成る程これでは化物屋敷、世間の噂に嘘はない。痩せても枯れても七百石の屋敷をこれほどに住み荒して……。いや、屋敷の荒れたのは作り替えもなる。心の荒れ果てたのは容易に作り替えはなるまい。というたら、この伯母が又叱りに来たかとも思おうが、今夜はもう何にもいいませぬ。伯母甥のよしみにたったひと言いいたいのは……。