Classici giapponesi con furigana
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うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Leggi 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.507 caratteri · 291 schermate
いたのでしょう。なにしろ夢のような出来事で驚きました。早速京都の方へ電報をかけようと思ったのですが、あなたから来たハガキがどうしても見えないのです。それでも倉沢君が息をひき取る前に、あなたは廿九日の午前十一時ごろにきっと来るから、葬式はその日の午後に営んでくれと言い残したそうで……。それを頼りに、お待ち申していたのです。」
わたしの頭は混乱してしまって、何と言っていいか判らなかった。その混乱のあいだにも私の眼についたのは、横田君の白い服と麦わら帽であった。
「あなたは倉沢君と××軒へ行ったときにも、やはりその服を着ておいででしたか。」
「そうです。」と、横田君はうなずいた。
「帽子もその麦藁で……。」
「そうです。」と、彼は又うなずいた。
麦わら帽に白の夏服、それが横田君の一帳羅であるかも知れない。したがって、横田君といえばその麦わら帽と白い服を連想するのかも知れない。さきの夜、倉沢が一種の幻覚のように横田君のすがたを認めた時に、麦わら帽と白い服を見たのは当然であるかも知れない。しかもその幻覚にあらわれた横田君と一緒に西瓜を食って、彼の若い命を縮めてしまったのは、単なる偶然とばかりは言い得ないような気もするのである。