Classici giapponesi con furigana
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うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Leggi 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.507 caratteri · 291 schermate
お前として今までの志望を抛棄するのは定めて苦痛であろうと察せられるが、お前にばかり強いるのではない、わたしも今年かぎりで登録を取消して弁護士を廃業する。」
「なぜでしょう。」と、わたしは思わず喙をいれました。
「なぜだか判らない。」と、山岸は思いありげに答えました。「しかし判らないながらも、なんだか判ったような気もするので、わたしもいよいよ思い切って東京をひきあげて、年内に帰国するつもりです。父はF町の近在に相当の土地を所有している筈だから、草花でも作って、晩年を送る気になったのかも知れない。わたしも父と一緒に園芸でもやってみるか、それとも何か他の仕事に取りかかるか、それは帰郷の上でゆっくり考えようと思っているんです。」
わたしは急にさびしいような、薄暗い心持になりました。どんな事情があるのか知れないが、父も弁護士を廃業する、その子も弁護士試験を断念して帰る。それだけでも聞く者のこころを暗くさせるのに、さらに現在のわたしとしては、自分が平素尊敬している先輩に捨てて行かれるのが、いかにも頼りないような寂しい思いに堪えられないので、黙って俯向いてその話を聞いていると、山岸は又言いました。