Classici giapponesi con furigana
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うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Leggi 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 144.507 caratteri · 291 schermate
おまえも一緒に出かけちゃあどうだ。」
「いや、もう行って来ましたよ。明神跡もひどく荒れましたね。」
「荒れるはずだよ。ほかに仕様のないところだからね。なにしろ明神跡という名が付いているのだから、めったに手を着けるわけにもいかず、まあ当分は藪にして置くよりほかはあるまいよ。」と、兄はあくまでも無頓着であった。
その晩の九時ごろから果して青年団が繰出して行くらしかった。地方によっては養蚕の忙がしい時期だが、僕らの村にはあまり養蚕がはやらないので、にわか天気を幸いに大挙することになったらしい。月はないが、星の明るい夜で、田圃を縫って大勢が振り照らしてゆく角燈のひかりが狐火のように乱れて見えた。ゆうべの疲れがあるので、僕の家ではみんな早く寝てしまった。
さて、話はこれからだ。
あくる朝、僕は寝坊をして――ふだんでも寝坊だが、この朝は取分けて寝坊をしてしまって、床を離れたのは午前八時過ぎで、裏手の井戸端へ行って顔を洗っていると、兄が裏口の木戸からはいって来た。
「妙な噂を聞いたから、駐在所へ行って聞き合せてみたら、まったく本当だそうだ。」
「妙な噂……。なんですか。