Classici giapponesi con furigana
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くじょしょうろく
痀女抄録
矢田 津世子
Leggi 痀女抄録 (くじょしょうろく) di 矢田 津世子 (やだつせこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 32.578 caratteri · 65 schermate
お産の牀にある従兄の嫁の世話から嬰児の襁褓の洗濯、幼い子たちの面倒をみながらの食事ごしらえ、小僧に手伝って酒瓶を洗ったり、味噌を量かったり、それでも手のすいているときは、炭の粉でせっせと炭団を丸めたりした。
従兄には生まれたばかりの子をいれて、七つを頭に四人の子供があったが、上の二人は、寿女を呼ぶのに、「らくだ、らくだ」と囃したてて、よく、ふざけて、その背に飛びついたり、瘤を叩いたりしてキャッキャッと騒いだ。漸う、よちよち歩きはじめたばかりの三番目の子までが、まわらぬ口で、「ヤクダ、ヤクダ」と呼びたてて、寿女の背に乗りたがる。泣き出されると、寿女は困って、よく、この子の駱駝になって、狭い部屋の中をせいせい言って匍い歩いた。
母親がまた牀に臥すようになって、寿女は家へ呼び戻された。加福の師匠のはからいで近くの医者にかかったが、浮腫はなかなか引かなかった。
尾久の家から嫂が見舞いに来た。かえりしな、物欲しそうにして店の中を見まわしているので、寿女は、嫂が不自由しているという笊だの簓だのを風呂敷いっぱいに包んで持たせてやった。親戚の人たちが来ても矢張りこうであった。