Classici giapponesi con furigana
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ちじんのあい
痴人の愛
谷崎 潤一郎
Leggi 痴人の愛 (ちじんのあい) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 179.399 caratteri · 353 schermate
そうそう、浜田と云う者が居たっけ、己はウッカリ忘れていたが、あの男なら己の味方になってくれよう。己は「松浅」で別れた時にあの男の住所を控えて置いた筈だから、明日にも早速手紙を出すかな。手紙なんかじゃ懊れッたいから電報を打つか? そいつもちょっと大袈裟なようだが、多分電話があるだろうから、電話をかけて来て貰うか? いやいや、来て貰うには及ばないんだ。その暇があったら熊谷の方を探って貰う方がいいんだ。この際何より肝要なのは熊谷の動静を知ることにある。浜田だったら手蔓があるから直きに報告を齎らしてくれよう。目下のところ、己の苦しみを察してくれ、己を救ってくれる者はあの男より外にないんだ。これもやっぱり「苦しい時の神頼み」かも知れないんだが、………
明くる日の朝、私は七時に飛び起きて近所の自動電話へ馳せ附け、電話帳を繰ると、好い塩梅に浜田の家が見つかりました。
「ああ、坊っちゃまでございますか、まだお休みでございますが、………」
女中が出て来てそう云うのを、
「誠に恐れ入りますが、急な用事でございますので、ちょっと何卒お取次を、………」
と、押し返して頼むと、暫く立ってから電話口へ出て来た浜田は、