Classici giapponesi con furigana
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しろいみち
白い道
徳永 直
Leggi 白い道 (しろいみち) di 徳永 直 (とくながすなお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.169 caratteri · 36 schermate
ほんとに地方はせまかった。一たん浮いてしまったら、土地の勢力と妥協でもしないかぎり、もうからだの置き場所がなくなるのであった。
ガリ、ガリ、ガリッ……。とたんに三吉はせんをほうりだして、家の中にとびこむ。家の前の道を、パッと陽の光りをはじけかしてクリーム色のパラソルがとおってゆく。もちろんパラソルにかくれた顔がだれだからというのではなくて、若い女一般にたいしてはずかしい。乞食のような風ていも、竹びしゃくつくりもはずかしい。
「けがしたかい?」
そばにならんですわって、竹ばしをけずっている母親が、びっくりしてきく。三吉は首をふって、ごまかすために自分の本箱のところへいって、小野からの手紙などとって、仕事場にもどってくる。――どうして、若い女にみられるのが、こんなにはずかしいだろう?
手紙をよみかえすふりして、三吉は考えている。竹細工の仕事は幼少から馴れていた。せんで竹の皮をむき、ふしの外のでっぱりをけずり、内側のかたい厚みをけずり、それから穴をあけて、柄をつけると、ぶかっこうながら丈夫な、南九州の農家などでよくつかっている竹びしゃくが出来あがる。朝めし前からかかって、日に四十本をつくるのだが、このはずかしさは、馴れることができない。