Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はくとうのうた

白塔の歌

豊島 与志雄

Leggi 白塔の歌 (はくとうのうた) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.450 caratteri · 43 schermate

Aozora Bunko

高賓如は他に用務があって、二時間ばかり外出しました。そして戻って来て、呂将軍の様子を聞きましたが、その室の扉は閉されたままだということでした。それで高賓如は、書類の整理にかかりました。

だいぶ時間がたちました。その時、何か柔かな物に包まれたような軽い爆音と、叫び声らしいものが、伝わってきました。耳を澄しますと、再び、此度は明らかに爆音がしました。

彼は立上って、然し落着いた足取りで、呂将軍の私室へ行き、扉を開けようとしましたが、鍵がかかっていました。彼は急に足を早めて、中庭の方へ廻り、窓に手をかけ、それが難なく開きましたので、室内に躍りこみました。

呂将軍が血に染って俯向きになって倒れていました。柳秋雲が手に拳銃を持って、石のように冷かにつっ立って、じっと高賓如の方を狙いました。

「おやめなさい。当りはしません。却って怪我をしますよ。」

静かな調子でいって、高賓如は彼女の方へ進んでゆき、彼女を無理にそこの椅子へ坐らせました。彼女は倒れるように身を落しました。

「どうしたのですか。」

彼女は高賓如をじっと見つめていましたが、不思議に美しい声でいいました。