Classici giapponesi con furigana
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しらがこぞう
白髪小僧
杉山 萠円
Leggi 白髪小僧 (しらがこぞう) di 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 98.770 caratteri · 194 schermate
ので御座いました。
又藍丸国の北と西は、涯しない沙原で囲まれていて、南と東側はどこまでも続いた海になっていますが、中にも南の宇美足国には湖や河が沢山あって、商売の盛んな処で御座います。その湖のうちで一番広い、多留美という湖の傍に住んでいる漁師で、名を藻取という爺さんがおりました。お神さんと小供二人を早く亡くして、今では末の一人娘の美留藻というのが大きくなるのを、何よりの楽しみにして仕事に精を出していましたが、美留藻は実に美しい娘で、その上に村一番の水潜りの名人だと近郷近在の評判になっておりました。そうして誰がその婿になるだろうと、方々で種々噂をしていましたが、やがて美留藻が年頃になると、その噂は一ツになって、隣り村の宇潮という漁師の二番目の息子で、これは水潜りも上手だが、取りわけて横笛が名人で、お母さんの身体の中から鉄の横笛を握って生れて来たという評判の、香潮という若者が、一番似合った婿であろうという事に定まりました。
この噂はすぐに本当になりました。両方の間に或る世話好きの男が這入りまして、相談をしますと、両方の両親も、本人同志も喜んで、承知をして、はや今年の秋の末には、婚礼をするという事に定まりました。