Classici giapponesi con furigana
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ひゃくしょうやのすけのはなし
百姓弥之助の話
中里 介山
Leggi 百姓弥之助の話 (ひゃくしょうやのすけのはなし) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 51.621 caratteri · 99 schermate
合さない。止むを得ず片手を以て自分の帯をほどいてその足をしかと柱へ結びつけて置いて、それから青年を呼んで処分にかかったが、障子にはさまれながら必死の狂暴ぶりには手の下し様がない。細引を持って来て遠廻しにゆわえて見たが恐しいもので麻の細引では幾本縛ってもがりがり噛み切ってしまう。止むを得ず針金を持って来て、やっとの事で結えた。
そこへ例の欠食二つがやって来た。いや改めてこの場へやって来たのではない、最初から此処に居合せて侵人者のあったのを主人よりは先きに感づいて炬燵の傍でさっと身の毛をよだてて一方の隅を見込んだ形が今思い返して見ると佐賀の鍋島の奥女中連が怪猫の侵入に怯えた気分がある。二つの欠食をつかまえて、試しに怪猫の前へ突きつけて見ると、キジの方は遠く離れて縮み上って泡を吹いて前足を揃え毛を逆立てて怖ろしい表情をしたが、三毛の方は平ちゃらで、馴れ馴れしく野良猫の足もとまで進んで行く、ああ危ない、噛み殺されはしないかと心配したが、野良猫は少しも危害を加えない。どちらも三毛同志である。野良猫は無宿者のくせに肥り返って毛並もつやつやしい。そこでこれは親子ではあるまいかと思った程である。