Classici giapponesi con furigana
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かんごくべや
監獄部屋
羽志 主水
Leggi 監獄部屋 (かんごくべや) di 羽志 主水 (はしもんど) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5909 caratteri · 12 schermate
て、理窟は判って居ても、土木工事の荒仕事には不向だ。加之圧搾機械の様な方法で搾られるんでは、到底耐ったもので無い。朝、東の白むのが酷使の幕明で、休息時間は碌になく、ヘトヘトになって一寸でも手を緩め様ものなら、午頭馬頭の苛責の鉄棒が用捨なく見舞う。夕方ヤット辿り着く宿舎は、束縛の点では監獄と伯仲でも、秩序や清潔の点では到底較べもので無い。監獄部屋の名称は、刑務所の方で願下げを頼み込むに相違ない。
搾り粕の人間の窶れ死は、まだまだ幸福な方で、社会―裟婆―で云えば国葬格だ。未だ搾り切れずに幾分の生気を剰して居る人間は、苦し紛れに反抗もする、九死に一生を求めて逃亡も企る。而も其結果は恒常、判で捺した様に、唯一の「死」。其死の形式は、斬殺、刺殺、銃殺は寧ろお情けの方で、時には鬱憤晴し、時には衆人への見せしめに、圧殺、撲殺、一寸試しや焚殺も行われる。徒党を組んだ失敗者は時に一緒に十五、六人鏖殺されたこともある。
此世界では斯る男性的な、率直な方法が、何の障碍も無く行われるので詐欺、放火、毒殺などの女性的な、迂曲い方法は流行らぬ、此世界では良心や温情は罪悪である、正義や涙は篦棒である。