Classici giapponesi con furigana
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もくげきしゃ
目撃者
国枝 史郎
Leggi 目撃者 (もくげきしゃ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2567 caratteri · 6 schermate
「こりぁ自然死ではありませんな」
ブラスコム医師は診察を了わると云った。
「殺されたのです。然も窒息死です」
「そんな事はございません」とミラは云った。
「妾の室はこの真下ですから、妾の所へは何でも聞える筈ですが――」
「すると何も聞えなかったのですね?」ケイシイは訊ねた。
「ええ、何にも。それに妾は目聡い方ですから、一寸でも物音がすれば、直ぐ眼をさますのです」
「また例の殺人狂の仕業ではありませんかしら」ブラボー夫人は横合から口を出した。
「あの連中はこつそり忍び込んでは殺して行きましたからね」
「そうかも知れませんな」ケイシイ巡査は相槌を打った。
「奴等と来たら実に手際のいい狂人共ですからね。彼奴等の犠牲になったものは八人ばかりあったのですが、今だに我々の手には捕まらないのです。その中三人の被害者は丁度こんな具合に喉を絞められていましたっけ。貴女はほんとに何も見なければ聞きもしなかったと云うのですか? 奥さん」
「ええ、妾はずっと眠っておりました。無論何も聞きは致しませんでした」
「でも、もし何かあったとすれば――」とケイシイ巡査は云った。
「貴女はこの場合の唯一の証人と云うことになりますな。