Classici giapponesi con furigana
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もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
Leggi 盲目物語 (もうもくものがたり) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.341 caratteri · 148 schermate
ところだとぞんじ、はしごの下につんでありました枯れくさの束をひきぬきましてそれへともしびの灯をうつしました。おりから四重のおへやではこしもとしゅうが死にしょうぞくをあそばされいっせいにねんぶつをとなえていらっしゃいまして、どなたもきがついたかたはござりませなんだので、それをさいわいにこゝかしこの枯れくさの山へ火をつけてまわり、障子、ふすまのきらいなくもえがらを投げちらしまして、われからけぶりにむせびながら、「火事でござります、火事でござります」とさけびごえをあげました。くさがじゅうぶんにかわきゝっておりましたところへ、五重の窓がすっかりあいておりましたことゝて風が下より筒ぬけに吹きあげまして、ぱち/\とものゝ干割れるおとがすさまじく、逃げ場にまよわれるお女中がたのうなりごえと悲鳴とがびゅう/\という火炎のいぶきといっしょにきこえ出しましたが、「やゝ、とのさまのお座所があやういぞ」「御用心めされい、うらぎりものがおりまする」とけぶりの下よりくち/″\に呼ばわってあまたのにんずが駈けあがって来られました。それからさきは、朝露軒どのゝ一味とそれを防がれる