Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

もうもくものがたり

盲目物語

谷崎 潤一郎

Leggi 盲目物語 (もうもくものがたり) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.341 caratteri · 148 schermate

Aozora Bunko

の中は水をうったようにしずかでござります。おりふし秋もなかばのことでござりまして、おうみの国もほっこくにちかい山の上の、夜もあけきらぬほどの時こくでござりますから、まつざにひかえておりますと、肌さむいかぜがひえ/″\と身にしみ、お庭の方でくさばにすだくむしのねばかりがじい/\ときこえるのでござります。と、ふいに広間のすみの方で、どなたか一人しく/\とすゝりなきをはじめましたら、それまでじっとこらえていらしったおおぜいの衆が、あちらでもこちらでも、いちどにしく/\と泣き出されましたので、がんぜないお子たちまでがこえをあげてお泣きになりました。「これ、これ、そなたはいちばんとしかさのくせに泣くということがありますか、かね/″\云うてきかせたのはこゝのことではありませぬか」と、おくがたはこんなときにも取りみだした御様子がなく、しっかりしたおこえでお茶々どのをお叱りになって、嫡男万福丸どのゝ乳母をお呼びになりまして、「さあ、和子から先にしょうこうをするのですよ」と仰っしゃるのです。それでいちばんに万福丸どの、二ばんには当歳の若が御焼香をすまされますと、「お茶々、そなたの番ですよ」